お寺に大麻がいっぱい、インドのお祭りシヴァラトリ
インドで毎年3月ごろに行われる、シヴァラトリというお祭りをご存知でしょうか?
こちらがシヴァラトリの当日に撮った写真。
白昼堂々、大麻草がガッツリとリヤカーに積まれています。
この場所は、インドの首都デリー、パハールガンジのメトロ駅を出たところ。
ラーマクリシュナミッションのすぐ横にちょこんとある、お寺の様子を写真に収めました。
場所はこのあたりです。
パハールガンジとはインドの中でもっとも有名な、ツーリストの外国人向けの宿泊、ショッピング&スラム街。
タイで言うところのカオサンロードと思っていただければ。
非常にごちゃごちゃしています!
どのガイドブックにも、必ず出てくる名前です。
シヴァラトリとは?
シヴァラトリとは
シヴァ=インドの3大神の一人、破壊の神シヴァ
ラトリ=夜
ということで、シヴァ神を称える日のこと。レギュラーなものは毎月一回。
ただし、12回のうち、パワーが一年のうちで最大化される夜は、マハー・シヴァラトリと呼ばれます。
マハーとは“偉大な”という意味で、他の11回とは違い特別。
インド各地のお寺で、夜通しプージャ(祈祷)をします。
太陰暦をフォローしているインドでは毎年2月もしくは3月の新月の前日が選ばれるので、日にちはまちまちです。
新月の前日なので、真っ暗で神聖さを感じる夜です。
この日、シヴァ神に捧げものをしてお祈りするのですが
その捧げものは、大麻です。
捧げ物の大麻草が袋に分けられ
それぞれの家に配られます。
また一説によると、マハー・シヴァラトリはシヴァがこの宇宙全体を暗闇から救い出し、さらに奥さんのパールバティと結婚した日、とも言われています。
インドの神様シヴァに捧げる神の草=大麻草
マリファナはヒンドゥ教で神聖視されており
シヴァは別名【バーングの神様】とも呼ばれています。
なので、マハー・シヴァラトリは
マリファナのお団子、バーングを飲み
チャラスやハシシを詰めたチラムを吸い
ウィードを吸って
お祝いする日となっています。
特にドレッド頭のサドゥたちが吸うチラムは、シヴァ信仰と強い結びつきがあります。
シヴァとカナビス
バラモン教とヒンドゥー教の聖典で、紀元前1000年頃から紀元前500年頃にかけてインドで書かれた「ヴェーダ」にはカナビスのことがきちんと書かれており
カナビスは5つの神聖な植物のうちのひとつで
不安を和らげる効果がある
と明言されています。
伝統的にスピリチュアルや宗教的な目的で使われてきたのです。
こちらはインドのスピリチュアル・マスターサッドグルが説明する
「マリファナは悟りを開く手助けになるか?」
シヴァ神の二面性のあるキャラクター
シヴァはヒンドゥ教で大変崇拝されている神様の一人ですが
そのキャラクターは破壊神の名の通り、はちゃめちゃです。
シヴァのキャラクターは
- 苦行・禁欲生活を送りながらも、家族を持っている
- 美しくありつつも、恐ろしく
- 激しいダンスを踊ることもあれば、瞑想的に静かに座っていることも
- 神々がシヴァを崇拝しているが、同時に悪魔やネガティブなエナジーたちもシヴァに惹き付けられている
- 緑豊かな森に住んでいるが、墓地で焼かれた死体の山の上で瞑想する
日本にもいるシヴァ神
日本の七福神のひとり、大黒天=マハーカーラはシヴァがモデル。
ヒンドゥ、チベット密教にも登場します。
インドの古代語、サンスクリット語では
マハー=偉大なる、大きな
カーラ=黒
という意味で、そのまま大黒天なんですよ。
近所ではプラサードが配られます
また、この日の午前中は、プラサードと言ってシヴァにお供えした食べ物をお下がりとして調理し、近所に配ります。
炊き出しですね!
こちらでは甘い牛乳粥(キール、パエッシュ)を配っていました。
美味しかった!